“マイ包丁”でお料理デビュー! 安全性と使いやすさに配慮した子供用の調理器具が
人気だ。食育への関心が高まるなか、本物の道具を使う料理体験で五感をはぐくみ、
食の大切さを学ばせようと子供に買い与えるケースが多く、親子間のコミュニケーションツール
としても注目を集めている。
「子供が嫌いだったトマトをおいしそうに食べるので、びっくりした」
「ごはんの食べ残しが減った」…。
京セラ(京都市)とCS放送の子供番組専門チャンネル「キッズステーション」が、百貨店などで
開催するイベント「おやこでクッキング教室」には毎回、大きな反響が寄せられている。
京セラは平成15年から、「親子で料理を楽しむ」をコンセプトにした子供向けキッチン用品
「ファイン・ラファミーユ」シリーズを展開している。切る、むく、おろす、といった料理の
基本作業に対応する包丁や皮むき、スライサーなど全9種類をそろえ、どれも安全性と
扱いやすさを第一に考えた設計が特徴だ。
幼稚園児から小学校低学年程度の子供の手の形に合わせた包丁「ファインキッチン・ミニ」は、
通常よりナイフ先端を丸く鋭利さをなくしたデザインで、刃渡りも大人用より4センチほど短く、
使いやすい。ファインセラミックス製の刃は摩耗が少なく、ステンレス製に比べてシャープな
切れ味が長持ちするという。
この一番人気の包丁と、厚さ2ミリ、120グラムの薄くて軽いまな板、エプロンを
組み合わせた「はじめてのクッキングおうえんセット」は、誕生日や小学校の入学祝いなど
ギフト用品として人気を集めている。
同社応用商品国内営業責任者の脇坂恵介さんは「早い段階で料理に触れることで、食の大切さを
体で学び、正しい道具の使い方を体験できる。最近は孫に調理道具をプレゼントして、
祖母、娘、孫の3代で一緒に料理を楽しむケースも目立ち、家族のコミュニケーションツールと
しても注目されているようです」と説明する。ここ数年で商品の認知度も急速に高まり、包丁は
前年比25%増の売れ行きという。
一方、今から15年ほど前、業界に先駆けて子供用調理器具「台所育児」シリーズを発売
したのは岐阜県の刃物メーカー、川嶋工業だ。食育・料理研究家の坂本廣子さんの提案を受け、
子供の動作や体格に合わせた包丁やキッチンばさみ、ボウルなど約20種類を開発。包丁は
今も月1000-2000本に上るロングセラーを続ける。
「本物の道具を使いこなすことが子供の自信や達成感につながる」という坂本さんの強い思い
から、大人用と同じ本格的な切れ味にした。だが当初は、「子供に刃物を持たせるなんて危険
だと理解されず、商品の扱いを拒否されたこともあった」と企画開発部の遠藤民雄次長は
振り返る。
ところが、平成17年の「食育基本法」施行をきっかけに、子供に食材や食文化への理解を
深める食育事業が活発になり、家庭や学校で調理に触れる機会は増えつつある。遠藤さんは
「自分の道具を使って楽しく調理することで、モノを大切にする気持ちや食への感謝の気持ちが
生まれるはず」と話している。
ソースは
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/080129/sty0801290824000-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/080129/sty0801290824000-n2.htm http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/080129/sty0801290824000-n3.htm 川嶋工業の子供用調理器具「台所育児」シリーズ
http://sankei.jp.msn.com/photos/life/lifestyle/080129/sty0801290824000-p1.jpg 依頼を受けてたてました。