08年春夏パリ・オートクチュールコレクションが21日に開幕した。4日間の会期中、
26ブランドがパリ市内の各所でショーを行う。また、世界中からバイヤーやジャーナリスト
が集まるこの時期に合わせて、新進や老舗など約20ブランドがショーを開くほか、
有力ブランドの08-09年秋冬プレコレクションやハイジュエリーの新作展なども披露される。
初日の21日、特に印象的だったのは、クリスチャン・ディオールだ。
会場はブーローニュの森のポロ競技場に特設テント。ステージに水をたたえた池を設置し、
天井から下げたドレープのカーテンを下でくねるようにモデルを歩かせた。
作品には、このただ一度のショーだけでもドレープ博物館が開けるのではと思うほど多彩で
芸術的なドレープが満載された。張り出したスカートの中の花びらのようにひだを寄せたり、
布を大きくたわめて複雑に折ったり。花の色の華麗なフェミニンドレスをさらに豪華に見せた
のが、おびただしいスパンコールししゅう。創始者ムッシュ・ディオールをほうふつとさせる
50年代-60年代調のドレスやコートは、裾や背中に大きな量感を盛られるが、どこかに
必ず極細の部分を取り入れて対比を際だたせた。なんとも華やかで、浮世離れした
ゴージャスな服の数々に圧倒される。
一方、ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェは、手の込んだししゅうなどの豪華さは同じだが、
着る人やシーンが想像できる、いわば究極のリアルクローズ。シュールレアリスムの絵画など
のモチーフを、スパンコールししゅうやプリーツ、タックといった手仕事で服に大胆に描いて
いるので、服自体が工芸品のように見えてくる。といっても、多くはドレスではなく、
ブラウスのようなジャケットとスカートの組み合わせのため、合理的だ。顧客も招いた
観客席は黒一色だが、ランウエイにはいつになくフクシャやイエローなど明るい色も並んだ。
このショーは開始が約一時間半も遅れた。当初は女優のソフィア・ローレンや
ヒラリー・スワンクら15人ものセレブリティの着席を待つためとうわさされた。
しかし、ディオールから駆けつけたモデルたちの、重力に逆らうように立ち上がった
ヘアスタイルをほどくためとの理由もあったという。
ソースは
http://www.asahi.com/fashion/beauty/TKY200801220124.html クリスチャン・ディオール
http://www.asahi.com/fashion/beauty/images/TKY200801220128.jpg ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ
http://www.asahi.com/fashion/beauty/images/TKY200801220131.jpg 依頼を受けてたてました。