愛犬を救助犬に 宝塚の女性、中学校で実演
「捜索災害救助犬」の訓練に取り組んでいる宝塚市内の主婦が、阪神・淡路大震災から丸13年の17日、
同市立光ガ丘中学校で行われる防災訓練で、この春、救助犬の認定試験を受けるという愛犬とともに
人命救助のデモンストレーションを行う。毎日3時間のトレーニングを欠かさないといい、「災害時の
救助活動は初動が重要。訓練の成果を披露したい」と意気込んでいる。(冨田佳久)
同市野上一の相良順子さん(57)。大阪府警から警察犬を委託されていた父親の影響で、幼いころから
犬が好きだったという。地元では、ほかの飼い主たちとともに「わんわんパトロール隊」を結成、犬を
散歩させながら地域の見守り活動も行っている。
救助犬を育てようと思ったきっかけは13年前の阪神・淡路大震災。海外からやって来た救助犬が、
被災地でがれきに埋まった人を捜索する姿を見て、「自分も犬と一緒に人の命を救えるかもしれない。
それが使命」と決意したという。
その後、救助犬の本場、デンマークやスイスに行ったり、国内でプロの訓練士の指導を受けたりして
本格的に勉強。現在は自宅でラブラドール2匹を飼っており、2年前からうち1匹、競技やショーで
好成績を挙げた親犬を持つステファン(5歳、オス)を救助犬に育てようと、訓練に励む毎日だ。
「初動の救助活動に力を発揮できるまでにはなった」(相良さん)といい、今年春には、プロの訓練士に
よるNPO法人「オプデス」(本部・埼玉県狭山市)が実施する捜索災害救助犬認定試験を受けるという。
中学校の防災訓練では、そんなステファンと人命救助の訓練を披露。相良さんは「人命を救う犬の
存在を知ってもらうと同時に、命あるものを大切に思い、弱者をいたわる気持ちの大切さを子どもたちに
伝えたい」と話している。
画像 「日常すべてが訓練。散歩の時も災害時を想定して歩く」という相良さんとステファン
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/Images/00801610.jpg 神戸新聞
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/0000801609.shtml