勝山市で6月に保護され、県自然保護センター(大野市南六呂師)が育ててきた
ニホンカモシカの赤ちゃんが、京都市動物園に譲られることになり、18日に大野を離れた。
飼育係の中心になって世話してきた伴紀好さん(48)も職員と一緒に見送り、
「病気一つせず楽な子でした。元気に育ってほしい」と涙を抑えながら手を振っていた。
ニホンカモシカは越前大仏で知られる清大寺境内で見つかった。
へその緒が着いた状態で、親からはぐれたらしい。
6月(英語でジュン)に発見されたため「ジュンちゃん」と名付け、伴さんが中心になり世話を始めた。
当時は体長が45センチ、体重3キロで、近くの牧場でもらった未処理の生乳を与え、
朝と午後の1、2時間の散歩も欠かさなかった。大きくなるにつれて、
草やコケも盛んに食べ体長90センチ、体重25キロに成長。
自然に帰すことも検討したが、人に慣れたニホンカモシカは野生復帰が困難なため、引き取り手を探していた。
この日もジュンちゃんは伴さんの足にまとわりついて登場。
伴さんは体をなでて別れを惜しみ、搬送用の木箱に入るのを嫌がるジュンちゃんの尻を押した。
「狭いねえ」と話していると、木箱の中からは「メメェ」と鳴き声が聞こえた。
伴さんは「散歩の最中に迷子になり探し回ったこともありました。
京都では半年後には公開されそうなので、必ず会いに行きます」と複雑な表情を見せていた。
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/article.php?storyid=2373 搬送用の木箱に入るのを嫌がるジュンちゃんと世話を続けてきた伴さん
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/photos/20071119105622.jpg ※このスレは依頼により立てました。