19日、三重県御浜町志原の県科学技術振興センター農業研究部紀南果樹研究室は、露地栽培
で収穫期が最も早い極早生(わせ)温州ミカンよりも早く収穫でき、糖度が高い新品種のミカン「み
え紀南1号」を開発したと発表。
研究室によると、紀南1号は極早生温州ミカンを品種改良した。極早生よりも糖度が一度高く、酸
味の抜けもよいので甘い。収穫期が10日ほど早くなり、9月上旬から収穫ができる。果肉の色が
濃いのも特徴。
1993年から研究を始め、品質が安定してきたため2006年2月に農林水産省に品種登録申請
をした。認可されるのは2年後ぐらいになりそうだが、栽培は始められる。
JA三重南紀が生産者62人に紀南1号を試食してもらいアンケートを取ったところ約7割が「導入
したい」と答えた。これらの結果を踏まえて、同JAと県熊野農林商工環境事務所は協力して、0.4
ヘクタールで苗木の栽培をしている。
消費者に届くのは3年後になる見込み。これまでミカンが収穫できない時期に甘いミカンが収穫で
きるので、経済効果も大きいと期待されている。研究室の市ノ木山浩道主幹研究員(46)は「県が
果樹の新品種を登録申請するは初めて。産地の活性化になると思います」と話している。
そおす◇中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20070920/CK2007092002050079.html