■「マン・ツー・マン」「特別な空間」提供
仏「エルメス」や「ルイ・ヴィトン」といった海外高級ブランドが相次ぎ、新形態の店舗オープンや
改装を行っている。いずれも顧客と従業員の“一対一”を意識したきめ細やかなサービスを想定し、
高級ブランドならではの「特別な体験」の提供で一層の富裕層の取り込みをはかるのが狙いだ。
≪日本初の予約制店舗≫
エルメスは今秋中に、東京・六本木の東京ミッドタウンの中にあるホテル、ザ・リッツ・カールトン
東京内に日本では初めてとなる予約制店舗「エルメス檜町公園店」をオープンする。
エルメス・ジャポンによると、売り場面積は39平方メートルと世界最小。新店舗は予約を入れた
顧客に対し、常にスタッフが付きっ切りで対応する態勢をとる。店舗内は2〜3組程度の顧客の
“貸切状態”となる。
「お客さまとスタッフが言葉を交わさないまま素通りしていくような店舗ではなく、東京滞在中の
全世界のエルメスのお客さまのためにフェース・ツー・フェースのサービスをする」(広報担当者)
ことが狙いだ。
エルメスが出店するザ・リッツ・カールトン東京は、宿泊料金が1泊6万円台から210万円台
までと、世界の富裕層をターゲットにしている。高級ブランドエルメスの日ごろの顧客の宿泊も
十分に想定され「ホテル内に出張サービスをする」ようなイメージという。
≪「邸宅をイメージ」≫
百貨店の三越日本橋(東京都中央区)店内に7月、リニューアルオープンしたルイ・ヴィトンは
「邸宅」をイメージしたインテリアをそろえた。入り口は玄関のようにサイドテーブルが置かれ
内装も家具調だ。売り場はレディースが「寝室」、メンズは「書斎」、時計と宝飾は「ワインセラー」
にそれぞれイメージしたという凝りよう。
「個人の家に招かれたようにくつろいだおもてなしを提供したい」と、ルイ・ヴィトンを販売する
LVJグループの広報担当者は話す。
このほか11月にオープンするブルガリ銀座タワー(東京)のラウンジにはプライベートルームを
用意。暗幕カーテンを備えたガラスで区切りブルガリ・ジャパンは「完全にプライバシーを保護する」
としている。ミーティングやビジネスの商談など顧客の用途に応じて貸し切りになる。同月に開店
するアルマーニ銀座タワー(同)、昨年11月に開業したグッチ銀座(同)もそれぞれVIPルームを
設け、従来の顧客サービスに磨きをかける。
高級ブランド店がひしめく日本で、富裕層をさらに取り込むには、プライベート空間や接客など
一味違った上質なサービスの提供が求められるようだ。
FujiSankei Business i. 2007/9/1
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200709010029a.nwc 画像:三越日本橋店のルイ・ヴィトン店内。家具調のインテリアで顧客にくつろいでもらう=東京都中央区
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200709010029a1.jpg ※ご依頼いただきました。
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/femnewsplus/1164040061/497