全国のちんどん屋が集まる「全国ちんどん博覧会」が9月2日、上野公園(台東区)内の
上野水上音楽堂で開かれる。口上や太鼓などベテランによる若手への公開稽古や、
ちんどん装束のファッションショーなどが披露される。菊乃家〆丸(しめ・まる)親方(91)
を筆頭に、高齢の親方たちから若手へ技芸の「継承」がテーマだ。
ちんどん屋の世界では、親方の下で5〜10年修業を積んだ後、独立することが多い。
小鶴家幸太郎親方(80)、みどり家進親方(78)ら、昭和の時代から東京の町を
練り歩いてきた親方たちは高齢になった。
博覧会の世話人を務める東京チンドン倶楽部の高田洋介さん(46)は「庶民文化の生き証人
ともいえる親方たちが一堂に会する貴重な機会。庶民の喜怒哀楽とともに歩んできた
心温まる世界を味わってほしい」と話している。
博覧会は「ちんどん屋としての本業である、宣伝媒体としての活動やその技芸を、
大勢の人にアピールしよう」と若手が呼びかけ、00年に東京で始まった。
その後、大阪や福岡などで開き、今回で5回目だ。
今回は全国のプロ約60人が参加する。ステージでは、それぞれの親方が踊りや
演奏、口上、歩き方などを若手に指導する。一般客が楽しみながら技の奥深さに
触れられるという。
高田さんによると、現在、ちんどん屋を生業(なり・わい)としている人は全国で
約100人。50年ごろは全国に約2500人いたが、高度成長期にテレビなど新しい
広告媒体の普及で衰退。しかし、80年代になると、これまでちんどん屋とは
無関係だった若者らが入ってくるようになった。音楽大学を卒業した若い女性の
ちんどん屋も今ではいるという。
高田さん自身も、ジャズなど音楽活動をしていた25歳くらいの頃、友人に誘われて
この世界に入った。華やかな衣装を身につけ、楽器で音を出しながら街を歩いて
いると、普段と違って見え、子どもからお年寄りまで新たなコミュニケーションが
生まれるという。「ちんどん屋はやって楽しい、いて楽しい存在だ」と語る。
博覧会は午後1時から。入場無料で全席自由。
ソースは
http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000708310001 全国のチンドン屋が結集!全国ちんどん博覧会
http://www.chinpaku.com/