新潟県中越沖地震の発生から4日目に入り、被災者の不便な生活をサポートする
ボランティア活動も軌道に乗ってきた。避難所となっている柏崎小学校では
地元中学生の有志が食事や水の配給などのボランティア活動を展開。自分たちも
被災者だが、それを感じさせないあどけない笑顔が被災者たちの心を和ませている。
ボランティア活動を手伝っているのは柏崎第1中学校の生徒たち。2年の小越拓人さん(14)は、立ち寄った先で友人がやっていたのを見て始めた。
「自分の家の片づけも終わったし、人のために何かしたいというのもあるけど」
と、照れくさそうに頭をかいた。
同中2年の高桑のぞみさん(14)も有志の1人。高桑さんは両親と祖母の4人で同小の
避難所で生活している。「家はたんすの引き出しが全部飛び出て食器もぐちゃぐちゃ。
片づけは終わっていない」と話す。しかし、「ボランティア団体の人に声をかけられ、
手伝いたいと思った。みんな大変だから」と、明るい笑顔で答えた。
中学生たちに協力を呼びかけたNPO法人「Vネットぎふ」の川上哲也代表(44)は
「呼びかけたら、この子たちが手伝いたいと言ってきてくれた。友達も呼んで
くれて、もう20人近くに手伝ってもらった」と、思わぬ助っ人の登場を大歓迎。
「自分たちも被害にあって大変なときに『手伝いたい』と来たときは涙が出るほど
感動した。子供たちがいると避難所の雰囲気が明るくなる」と喜んでいる。
避難所に食料を取りに来た女性(75)は「子供たちの懸命な姿を見ると気持ちがいい。
気持ちが和みます」とほおを緩めた。
高桑さんは今後も手伝いを続けていくという。「自分たちも大変だけど、人のために
手伝いたい」。被災者と感じさせない笑みを浮かべ、友達が談笑する輪に戻って
いった。
ソースは
http://www.sankei.co.jp/chiho/niigata/070720/ngt070720001.htm