05年秋のショパン・コンクールで優勝したポーランドのピアニスト、
ラファウ・ブレハッチ(21)が来日し、全国各地でオーケストラとの共演や独奏会をしている。
きゃしゃな体から生み出される繊細で澄んだ音色が持ち味だ。
優勝後は演奏依頼が殺到し、ヨーロッパなど13カ国で弾いた。
「演奏会を重ねることで音楽が成熟し、演奏への確信が深まってきた。
今は弾くのがうれしくてならない」と話す。
10代初めからショパン・コンクールに向け、ショパンの様々な曲に取り組んだが、
来日演目にはドビュッシー、バッハ、リストも。
「和声の変化から豊かな陰影が生まれるショパンやドビュッシーが好き。古典派も勉強中。
近現代の作品にはあまり手をつけていないんですが」
音を慈しむような演奏の背景には、教会で弾き続けるオルガンの存在がある。
ピアノとほぼ同じ4、5歳から始め、ミサなどで演奏してきた。今も弾きに行くことがある。
「バッハの前奏曲などもオルガンで弾くとリラックスできる。
オルガンで大切なのは宗教的な気持ちをこめられること。落ち着いた環境をこれからも大切にしていきたい」
言葉通り、30年ぶりのポーランド人優勝者としてもてはやされた後も、
ワルシャワから300キロ弱の故郷で両親や妹と住む静かな暮らしを守っている。
大手レコード会社とも契約したが、「写真撮影に8時間! 5回も着替えたんですよ」と笑っていた。
◆6日に東京オペラシティでプレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管とショパンの協奏曲第1番。
16日に横浜みなとみらいホール、17日に彩の国さいたま芸術劇場、19日に東京オペラシティで独奏会。
http://www.asahi.com/culture/music/TKY200706050252.html R・ブレハッチ
http://www.asahi.com/culture/music/images/TKY200706050251.jpg ※依頼スレでご依頼いただきました。