子どもを気兼ねなく遊ばせながら、育児に疲れたママはつかの間のカフェ気分---。
福岡市にできた子ども連れ限定の「親子カフェ」が大にぎわいだ。東京や大阪での
ブームにのって昨年末、九州で初めてオープン。育児中のママの憩いの場としてだけ
でなく、安全な遊び場や食の提供もテーマにしている。
「ママー、これ見て」
週末のある日。落ち着いた照明の店内に、おもちゃを手にした子どもたちの歓声が
響いた。母親たちはコーヒーカップを片手に、カウンターで仕切られた遊び場の方へ
笑顔を向ける。昼時になると、約60席はみるみる埋まった。
親子カフェ「ファミット」。福岡市西区豊浜3丁目の商業施設「マリナタウン」内に
06年11月にオープンした。約230平方メートルの店内のうち、約4分の1が子供用の
遊び場。じゅうたんが敷かれ、木製のおもちゃやボールプール、お絵かきセットなど
がそろう。
店のテーマは「安全と安心」という。完全会員制で、小学生未満の子ども連れで
ないと入店できない。遊び場には保育士の資格を持つ従業員が子どもの相手を
しながら、四方八方に目を配る。
メニューはパスタやシチュー、デザートなど50種類以上。大人も楽しめる食事が
そろうが、牛乳や卵といったアレルギー物質の使用もきちんと表示されている。
宇戸淳・店舗運営マネジャーは「子どもが犠牲になる事件や事故が多発しており、
子どもが安心して遊べる場所がない。子どもも親も思い切り息抜きできる場所を
提供したいと考えた」と話す。
会員は2カ月で3千人を超え、車で約1時間かかる福岡県宗像市からも客が来るほどに。
現在、2号店の出店を検討しているという。
福岡市早良区の栗林亜衣さん(33)と吉田志史さん(32)は、ともに2歳の子を
連れてきた。「子連れ同士なので、普通のお店ではとても落ち着けない。今日は
久しぶりに楽しくおしゃべりできました」
福岡の育児情報誌「子づれDE CHA・CHA・CHA!」の浜砂圭子編集長は
「今の親は、自分の親や近所にちょっとだけ子どもを預かってもらう『ちょい預け』
がしにくい。一方で、『子連れだと周囲に迷惑がかかるが、一緒にいないと不安』と
いう気持ちもある。親子カフェはこうしたジレンマに目を付けた点が非常に新しく、
時代のニーズに合っていると思う」と話している。
店(電話はソース参照)の利用は、子どもは時間課金制で、1〜6歳児(未就学)は
最初の1時間380円、以降30分ごとに100円。0歳児は無料。大人は一つは注文して
もらうワンオーダー制をとっている。
ソースは
http://mytown.asahi.com/fukuoka/news.php?k_id=41000000703060001 おもちゃがそろった店内のキッズスペース。ママはカウンター越しに子どもの様子を
見ながら、ひとときを楽しむ、という画像は
http://mytown.asahi.com/fukuoka/k_img_render.php?k_id=41000000703060001&o_id=1479&type=kiji