台東区の「合羽橋道具街」南側入り口にある五階建てビルの屋上に、巨大なコックさんの
胸像があり、町のランドマークになっている。ここは、「ニイミ洋食器店」(同区松が谷一)。
ことし創業百周年を迎え、十三日から記念謝恩セールが始まった。最近はシャッターを
閉じたままの店舗もみられる道具街だが、同店は「これを機に初心に帰り、お客さまへの
感謝と、町の活性化のお役に立ちたい」と話している。 (丹治早智子)
和洋中華の食器をはじめ、菓子機器、食品サンプルなど、飲食店向けの調理道具専門店街で
知られる合羽橋道具街は、上野と浅草の中間にある。南北八百メートルの両側に約百七十
店舗が並ぶ。明治末が発祥で、もとは問屋街からスタートした。
その中でも老舗の「ニイミ」は一九〇七(明治四十)年、初代の新實吉五郎さんが古道具業
からはじめた。大正初期には二代目社長、善一さんが「食の洋食化」に着目、現在の社名に
変更。厨房(ちゅうぼう)用調理器具、ホール什(じゅう)器全般を扱う専門商社として発展させた。
“ジャンボコック像”は現在のビルが建てられた際、「洋食器のイメージを伝える、特徴ある
ものを」と、三代目善三郎さんが提案し、構想から二年後の八二年に完成。二代目がモデル
という。
謝恩セールは十七日まで。グラス一個からコーヒーカップ、鍋、釜に至るまで、通常の卸値から
さらに五割引きで販売。期間中、買い物客にはさらに、五月三十一日まで使用可能の割引券も
進呈される。店に隣接するアウトレット広場では、店名にちなみ全品二百十三(ニイミ)円均一
セールも行われている。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070214/lcl_____tko_____003.shtml 画像:ジャンボコック像が店の目印
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070214/070214tko2.jpg