▼がん患者の卵巣保存を計画
卵巣の保存を計画しているのは、慶応大学の産婦人科と、東京・中央区の
聖路加国際病院のグループです。女性のがん患者が抗がん剤や放射線治療の
影響で不妊症になる場合に備えて、あらかじめ卵巣の一部を取り出して
凍結保存することにしています。
がんの治療が終わって本人が妊娠を考えた段階で体内に戻して、出産を
目指すことにしています。
2つのグループはそれぞれ倫理委員会で承認を受けていて、今後、日本産科
婦人科学会に申請して、実際に保存を始めることにしています。
がんの治療で不妊症になるおそれのある女性患者については、これとは別に
全国の不妊治療クリニックで作る団体が卵子を取り出して保存しておく計画を
進めていて、先月、学会で承認されています。
慶応大学の久慈直昭講師は「卵子だけを保存する方法に比べて、数百倍の
卵子が使える可能性があるし、体外受精を行わずに自然妊娠が可能になる。
まだ確立した技術ではないが、特に若い患者に役立つと思う」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/02/04/d20070204000012.html