「皆様にとって良き1年となりますように」−。
1月10日。今年も愛知県警中村警察署に現金入りの封筒が届いた。差出人は「匿名」の母娘が
2代にわたり、月1回、同署に届ける現金入りの“定期便”だ。毎月1000円札1枚だが、新年を
迎えた1月は決まって3枚。添えられた手紙には、署員をねぎらう言葉や、自分への決意などの
言葉がつづられている。
同署に現金が届くようになったのは、1962(昭和37)年ごろ。
当時、中村区に住んでいた中学3年生の女子生徒が始めた。
その後結婚して南区に移り住み、娘を出産。89年からは、その娘が母親を引き継いで定期便を続け、
手紙によると現在32歳という。
封筒には必ず、現金と便せん1枚。手紙の末尾には、本人の名前らしいイニシャルが入っているが、
差出人など本人を特定できる記述は、ない。
2代目の女性は、高校卒業、就職、結婚、そして離婚と、自身の半生を手紙にしたためてきた。
当初は丸みを帯びていた文字は、徐々に大人びていったという。昨年は、仕事を頑張っている事や
友人とレジャーに行った話など、元気な様子を手紙につづってきた。
今年最初の手紙では、昨年に全国で頻発した、いじめ問題や飲酒運転の事故を挙げ「暗い話題の
多い年でした」と記し、一方で「私は今までに経験したことのない事にチャレンジしていきたい。
4日からもう仕事です。がんばります」と、意気込みを伝えてきた。
毎月恒例となった中村署への定期便に、大村敦彦副署長は「女性から便りを、署員はいつも心待ちに
している。人生いろいろだが、一生懸命に生きている様子は署員の励みにもなっていて、感謝してます」
と話す。
同署は、女性からの寄付を毎月、中部善意銀行に寄託している。 (渡辺泰之)
Yahoo!ニュース(中日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070112-00000010-cnc-l23 ※ご依頼いただきました。
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/femnewsplus/1164040061/155