映画や食、都市の知識を問うものまで、世の中検定ばやりだが、
落語に対する幅広い知識を試す「落語『通』検定」が二十九日から、
インターネット検索サイト上の「Yahoo!JAPANインターネット検定」に登場する。
社団法人・落語協会(鈴々舎馬風会長)が全面協力して監修、問題の作成、
公式テキストの執筆も落語家が担当した本格版だ。
落語ファンの底辺拡大を目指し、中心となって立ち上げに奔走した二ツ目・柳家三之助に話を聞いた。
ネットを通じて、いつでも、どこでも受験可能なネット検定は、すでに野球、サッカー、ワインなど
約二十項目の試験を展開中。ヤフー側が、落語協会側に検定実施を打診したのは、約半年前の今春のことだ。
「最初は、面倒くさいので断ろうと思った。けど、待てよ、(サイト大手の)天下のヤフーだぞ、
こっちから頼んでも受けてくれるか分からない相手では…と思い直して引き受けた。
落語と同じく、検定もブームだし」と、協会ホームページ委員会の中軸でIT(情報技術)に明るい三之助。
若手のやる気に、五街道雲助、柳家小袁治、春風亭正朝といった実力派真打ちも呼応。
十数人が問題づくり、テキスト執筆の二班に分かれ、並行して作業を進めてきた。
メンバーによると、問題作成で予想以上に苦労したのは、事実関係の検証作業。
落語は基本的に口から口へ伝えられてきた芸能で、あいまいな部分も多々あり、
「正解」を生み出すため、はっきり断定するのが難しかったという。
また、問題はすべて四択で、選択肢の設定、表現などに一定の方式があり、
「マニアックな人に向けて、適度に楽しく問題をつくり、笑いもとれれば」
という当初の軽いノリから外れ、相当本格的なものが出来上がった。
それにしても、弁当でも食べながら、のんびり、ぼんやりと
高座をながめているのが落語ファンというもの。検定は、そもそも落語になじむのか?
「(落語は)一生懸命聴いていたら、疲れちゃいますよ。ボヤーッと聴いてていいんですよ、
という基本は不変」と三之助。
その上で、「プロ野球なら、ルールや選手のデータを知っていたほうが楽しめる。
落語も同じで、しきたりや、江戸時代のお金の単位などの知識があれば、より楽しくなります」
と検定をきっかけに“お勉強”することも勧める。
「寄席に来られる熱心な落語ファンは数千人。ネットを使えば、万単位の、
それも若い人に落語をアピールできる」との思惑も明かした。
落語協会では「検定の合格者を対象に、寄席や落語会の入場料を割り引くなど
期間限定で特典を提供することも検討している」(事務局)と、検定の普及にも協力する姿勢。
ただし、落語家に入門志願する“就職”の際に、「合格証書」はまず役に立ちそうもないというから、あしからず。
※後略。続きはこちらで
http://www.tokyo-np.co.jp/00/hog/20061128/mng_____hog_____000.shtml ※依頼スレでご依頼いただきました。