室蘭栄高校(佐々木美喜雄校長)の生徒5人が今月初め、登校途中に道でつまづきけがをした
室蘭市内のお年寄り女性を鮮やかな連携プレーで救助した。この女性は「最近は暗い話題
ばかりですが、親切な学生がいることを知りほのぼのとしました」と感謝している。
JRで通学している、普通科2年生の堀井君、小川君、洞口さん、大山さん、加藤さん。
今月1日午前8時5分ごろ、室蘭市東町のJR東室蘭駅近くの歩道で、女性がつまずき建物の
階段に顔から倒れ込んでしまった。偶然通りかかった堀井君、小川君の2人が「大丈夫ですか」
と駆け寄り、女性がまぶたなどから大量に出血しているのを見て、すぐさまティッシュで血を
ふき取るなど介抱を始めた。
後ろを歩いていた洞口さん、大山さん、加藤さんの3人も一緒に手当てに加わり、女性が不安に
ならないよう優しく声を掛け続けた。
救急車を呼ぼうとしたが、女性の希望でタクシーを呼ぶことに。
堀井君が来た道をとって返し、駅前のタクシーを呼んだ。
5人とも人を救助するのは初めての経験で「無我夢中でした」と振り返る。
その後、制服などから室蘭栄の生徒と分かった女性が同校を直接訪ね、感謝の気持ちとともに
コチョウランの鉢植えが届けられた。女性の無事を知り5人は「助かってうれしい」
「無事で良かった」「喜んでもらえてうれしい」と安どの表情を浮かべ「お礼までしていただいて逆に
申し訳ない。たいしたことはしていません」と恐縮。
佐々木校長は「すぐに行動に移すことができる素直な心の持ち主。本当に自慢できる生徒たちです」
とたたえている。
室蘭民報社
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/topi/topi.htm#03