川崎市幸区北加瀬の市立日吉中学校(森田信夫校長)で二十八日、文化祭
「日吉中フェスティバル」が開かれ、卒業生や生徒の父親らでつくる「おやじの会」が、
同校の梅の実を使った梅干しの店を出店した。「おやじ」たちが、一から手作りした
梅干しは飛ぶように売れ、午前中で百八十パックが完売した。
同会は、三年前から卒業生に手作りの紅白もちを贈っているが、この資金に困り
「何か自分たちで稼げる手段はないか」と、梅干し作りを考え出した。発案者である
会長の村石修さん(52)は八百屋。「毎年、学校の梅の実が落ちたままになって
いるので、もったいないと思っていた」という。
二年目となった梅干し作りに、隣の日吉小も協力し、梅の実をくれたため、今年は
昨年の倍となる五十キロの梅の実が集まった。六月の収穫から七月の天日干し、
九月のパック詰め、ラベル張りまで、すべてが「おやじ」の手作りだ。
今年は「梅干し、まだある?」とわざわざ訪ねる人もいて、店には長蛇の列が
できた。完売後、村石さんは「これで来年も紅白もちが作れる。子どもの笑顔が
楽しみ」と満面の笑顔を見せた。
(市毛史歩子)
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