昔ながらの「まきストーブ」作りが、大館市御成町2丁目の成田板金工業所で続けられている。
一台一台、経営者の成田秀明さん(53)が手作業で仕上げていく。成田さんの話では、灯油の
高値が続く今年は問い合わせがいつもの年より早めに舞い込み、注文も「かなりの多め」に
なっているという。
成田板金工業所は50年以上の歴史がある。成田さんによると、今年は春ごろから、
問い合わせがくるようになったという。いつにない早さだ。成田さんは「原油価格が高騰し、
灯油の値段も高い。その影響で、早まっているのでしょう」と話す。
「汗が出るくらい、体が芯から温まる」。そんな評判が口コミで広がっているのか、県外からも
注文の電話がかかってくるという。
成田さんは、雪が深くなる正月明けから3カ月ほどかけて、あらかじめまきストーブの部品を
こしらえておく。いつもの年なら9月の中旬あたりからストーブを組み立て始めるが、今年は、
多くなっている注文に対応できるように1カ月近くも早め、お盆明けから作り出した。
「昔、まきストーブを使ったことがあり、温かさを体で覚えている方が注文してくれています。
なかには『初めてなので、使い方を教えてほしい』という方もいます」
煮炊きもできるので、季節を問わずまきをくべ、料理作りに使う家庭もあるという。
成田さんが手がけるまきストーブは全部で12種類。
1万円前後から2万円台のものを販売している。
「毎年200台から250台ほどこしらえますが、今年は部品をたっぷり準備しておきましたので、
全部で300台以上は十分に出来ます」
秋が深まり、日に日に冷え込みが厳しくなっている。
成田さんのまきストーブ作りは、これから最盛期を迎える。
asahi.comマイタウン秋田
http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000000610230001 (画像)まきストーブ作りに余念がない成田秀明さん
http://mytown.asahi.com/akita/k_img_render.php?k_id=05000000610230001&o_id=562&type=kiji