自然の中で見ることの少なくなった虫や鳥を、北海道の街や山に再び――。
札幌市の円山動物園が、希少になった野生生物を繁殖させ自然に戻すプロジェクトを
始めた。まずは国(こく)蝶(ちょう)オオムラサキの復元からスタート。5年後には同園で
生まれたオオワシをシベリアへ飛び立たせるのが目標だ。
円山動物園はオオワシやユキヒョウなどの繁殖に国内の動物園で初めて成功するなど、
動物繁殖には実績がある。
プロジェクト名は「北海道の野生動物復元プロジェクト」。かつて道内に多く生息したが
激減したものを、当時と同じ生息地域に息づかせることを目指す。数種類を選び、当面
5年間をめどに実施していく。
このうち今年度対象にするのは5種類で、オオムラサキ、オニヤンマ、ニホンザリガニを
「オオムラサキプログラム」、オオワシとシマフクロウを「オオワシプログラム」と位置づけた。
オオムラサキは以前は札幌周辺でもよく見られたが、葉がえさになる雑木林の減少などで
激減。円山動物園のエゾエノキの木から今年7月、園内で初めて個体が発見されたことも
あり、保護して繁殖させる。
オニヤンマ、ニホンザリガニは近くの円山川で保護し、増やして自然に戻すほか、一部は
ビオトープを造るなどして園内で観察できるようにする計画だ。
一方、鳥は2種類とも国の天然記念物。オオワシは国際自然保護連合が絶滅の恐れのある
種のリストに載せている。園内に5羽いるため、これを繁殖させたうえで、鷹匠(たかじょう)の
資格を持つ職員が飛行訓練を行い、5年後を目標に知床半島からシベリアへ飛び立たせる。
うまくいけば野生のオオワシ同様に知床とシベリアを行き来するようになる。
また、野生絶滅の危険性がさらに高い(環境省・絶滅危惧(きぐ)1A類)とされるシマフクロウ
についても、繁殖に関する具体的な研究を始める。
(以下略)
asahi.com - マイタウン北海道 06/10/11
(※引用元ソースに画像あります。)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000610110005 関連スレッド
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