希少な猛きん類、ハチクマを間近で観察できるイベントが10日、盛岡市動物公園(盛岡市新庄)で
行われる。ワシなどが属する猛きん類は人間がそばに近づくことは難しいが、同公園のハチクマは
ヒナのころに保護されたためか人懐こい。同公園は「猛きん類の希少性や野生動物保護の大切さ
を知ってもらう機会になれば」と話している。
ハチクマはタカ科の渡り鳥。東南アジアなどに生息し、夏になると日本に渡ってくる。環境省レッド
データブックでは準絶滅危惧(きぐ)種に指定されている。
同公園のハチクマは04年8月、盛岡市川目の山林で右の翼を骨折しているところを保護された。
性別や年齢は不明。治療を受けたが、翼は曲がったままで飛ぶことは難しいという。とはいえ、
鋭いつめやくちばしは迫力満点だ。
このハチクマ、獣医の鈴木和美さんの腕にそっと止まるなど人を怖がらない。同公園では園内
イベント「飼育係のとびっきりガイド 獣医さんのお話」で、身近な存在ではない猛きん類を観察
する機会を提供することに決めた。普段は園内の動物病院で過ごしているが、この日に限って
入園者の前に姿をみせる。
同イベントは10日午後1時から入場口そばの動物資料館ホールで行われ、鈴木さんがハチクマの
生態などを解説する。参加料や事前の参加申し込みなどは不要。
毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060909-00000094-mailo-l03