諫早(いさはや)市内のタクシー会社10社でつくる市タクシー協会は31日、親に代わって
病院や塾に子どもを送迎する「子育て支援タクシー」を始めた。
救命救急講習や保育実習を受けた運転手が、共働きの家庭やいざというときの手助けにあたる。
会社単独で事業に取り組む例はあるが、協会単位でまとまって取り組むのは全国で初めてという。
きっかけは、湯江タクシー社長で2児の母でもある内田さん(38)の提案。ピアノの習い事をしている
小学4年の長女を塾まで送りたくても一人で行かせるしかなく、さらに子どもの連れ去り事件が全国で
相次ぐ中で「娘の身に何かあったら」との心配が募った。
また、急病で病院まで送る際も「自ら運転するより、隣の座席で見守りたい」と考えた。
そんな気持ちを昨年末、協会にぶつけてみた。「運転手に送迎は任せられない」との意見もあったが、
市内の2保育所、7小学校の保護者にアンケートしたところ、約8割が「利用したい」と答えた。
こうして加盟社の運転手68人が計14時間の養成講座を終え「子育て支援タクシー」が実現した。
利用者には事前登録をしてもらい、運賃は通常料金と同額にしている。
この日、諫早市役所前であった出発式では、10組の保護者と子どもがタクシーに乗り込み、自宅まで
“試乗”した。式で司会を務めた内田さんは「地域全体で子どもを守る気持ちが広がれば」と語っていた。
ニュースソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060901-00000290-mailo-l42