錦織良成監督(44)(出雲市出身)の映画「白い船」の舞台となった出雲市立塩津小で
11日、全校児童10人がバナナの木の繊維を利用した紙すきに挑戦。
新作「ミラクルバナナ」の世界を子どもたちに実感してもらおうと、錦織監督から贈られ
た紙すきキットで、紙作りの大変さを学んだ。
「ミラクルバナナ」は、勉強するための紙もない貧しい国・ハイチに赴任した女性日本大使
館員が、日本の紙すき技術を生かして、捨てられていたバナナの木から紙を作るストーリー。
この日は、錦織監督や、出雲映画祭実行委員会メンバーで高齢者施設職員の高崎さん(37)
らが訪問。高崎さんふんする白ヘルメットの「平田仮面」からすき方を教わった子どもたちは、
堅いバナナのパルプを細かく砕き、丁寧に水を加えて、はがき大の紙にすいた。
6年優太君(11)は「パルプをつぶすのに力がいったけれど、面白かった。紙を1枚作るの
も大変だとよくわかった」と話し、錦織監督も「簡単に手に入る紙が、実は木や葉など身近な
素材でできていることを知ってもらえた」と目を細めていた。
(2006年7月12日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news004.htm