インターネット通販を利用して、海産物や和菓子、加賀野菜など石川の名産品を
お中元として贈る人が増え始めている。こだわりの一品を自宅にいながら注文で
きる手軽さが人気の理由で、全国各地の名品を自宅で楽しむ”お取り寄せブーム”
の影響が、中元商戦にも表れた格好だ。
金沢ケーブルテレビネット(金沢市)が運営する、インターネット通販のウェブ
サイト「金沢楽座」では、六月中旬ごろから中元商品の注文が急激に増えたという。
北陸の名産品を扱う同サイトの中でも人気なのは、能登特産のいしりや干物の詰め
合わせ、烏骨鶏(うこっけい)を使ったカステラなど。担当者は「個性のある、
ひと味違った中元商品を贈ろうという人が増えている」と話す。
加賀野菜も中元の贈答品として注目を集めている。金沢市近江町市場の北形青果では、
加賀太きゅうりやヘタ紫なす、金時草、打木赤皮甘栗(うつぎあかがわあまぐり)
かぼちゃなどの詰め合わせを中元用として注文する依頼が、ネットを通じて昨年の四倍
以上の約三百件も寄せられた。八割は県外からの注文という。
和菓子の森八(金沢市)でも「加賀藩御用葛(くず)」としての伝統を誇る宝達志水町
の特産品宝達くずを使ったくずきりやくずもちをはじめとした夏の和菓子をネットで
贈る人が増えている。同店では四年前にサイトを立ち上げて以来、利用者は年々増加。
今季のネットでの注文は二年前の倍になったという。同店は「一度自分で取り寄せて
気に入ったら、人にも贈ろうとする人が多いようだ」としている。
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20060710004.htm