熱帯地方から近畿以南に生息するツチハンミョウ科の甲虫「ヒラズゲンセイ」
のオス二匹を、神戸市須磨区の北須磨小児童が見つけた。神戸でも生息は確認
されているもののめったに見られない虫で、専門家は「近くに繁殖地があるの
では」と話す。
鮮やかな朱色の体でオスは頭部にキバ状の大あごを持つ。クマバチの巣に寄生
し、六月から七月に羽化。国内では四国・九州に多く生息し、一九八五年以降、
神戸市でも確認され県のレッドデータブックCランクにも指定。温暖化で生息
域が北上している可能性を指摘する研究者もいる。
先月二十五日と二十九日、同小五年の中田君(10)と青田君(10)が、
体長約三センチと約五センチのオス二匹を、須磨区桜木町の市道などで見つけた。
中田君は「赤いクワガタムシかと思った。初めて見た」と興奮していた。
県立人と自然の博物館(三田市)は「毎年数件の発見例が寄せられるが、人目に
付くのはまれ。近くに寄生するクマバチの巣があるのでは」と推測。体液は有毒
で触るとかぶれるおそれがあるため注意が必要という。
http://www.kobe-np.co.jp/chiiki/ko/index.shtml ※画像アリ。リンク切れの場合はご了承下さい。