駅弁の高級化が進んでいる。1個2000円以上もするような駅弁が、旅にこだわる
女性客らの間で人気を呼んでいるという。新幹線網が整って乗車時間が短くなった
ことや、コンビニ弁当の攻勢で、一時は売り上げが激減していた駅弁だが、高級路線
に乗り出してからV字回復した。高級駅弁の注文をネットで受け、指定席まで届ける
というサービスも、週明けから東北新幹線などで始まる。
JR東日本管内の駅弁販売を手がける「日本レストランエンタプライズ」によると、
1993年には約891万個だった販売個数が、2000年には458万個まで落ち
込んだ。起死回生策として翌年、同社が打ち出したのが高級化路線だった。
最初の高級駅弁は、01年10月から東京駅など首都圏の主要駅で販売されている
「大人の休日弁当」。発売当時の値段は2200円で、800〜1000円が相場
だった駅弁市場で「本当に売れるのか」と懐疑的な意見が社内でも出たが、旅と味
にこだわる女性の心をつかみ、平日は150〜200個、休日には約400個を販売。
1日200個でヒット作と言われる市場で久々の快挙となった。
さらに03年10月、1日30個限定で世に問うたのが3800円の「極附(きわめつき)
弁当」だ。2段重ねの経木(きょうぎ)の弁当箱に、ズワイガニ、車エビなどの厳選
素材を使った料理を詰め、詳細な「お品書き」も付けた。「今度こそ売れるわけがない」
との声を裏切り、これもほぼ毎日完売が続いている。
東海道新幹線でも、東京、品川、新横浜の各駅に昨年11月から登場している1日
約80個限定の「至福」(2000円)が連日ほぼ完売状態。穴子や空豆、ほおずきの
皮で包んだトマトなど、色とりどりの食材が「至福の時」を演出する。
東京駅で売れる駅弁の平均価格は、00年の890円から今年は1060円にまで上昇。
日本レストランエンタプライズ社は「年に1〜2度の『ハレの旅』の思い出として、
駅弁も大切にしたいというお客さんが増えたのでは」と分析する。販売個数も04年には
875万個に回復した。
ただ、数に限りのある高級駅弁は、売り切れてしまうケースも多い。そこで同社が始める
のがネット予約。東北新幹線「はやて」と秋田新幹線「こまち」で3日から受け付け、
販売員が席まで運ぶ。予約は乗車3日前までに、「えきねっとショッピング」で。
(2006年7月1日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/news/20060701tb03.htm ※関連スレッド
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http://news18.2ch.net/test/read.cgi/femnewsplus/1146458190/