タコで継続的町おこし 釣りツアーなどで自然の恵みPR 有明町商工会
天草市有明地区(旧有明町)で、特産のタコを活用した
「グリーン・ツーリズム」構想が浮上している。地元の農林漁業や
民宿、飲食店を巻き込む新たな試みだ。従来のモニュメントを
設置するなどの単発的なPRではなく、地域の継続的な浮揚を目指す。
有明町商工会は「まちづくりの認識を地域で共有しながら、
将来を見据えた基盤づくりに取り組みたい」と意気込んでいる。
構想によると、観光客を対象に、漁師が漁のコツを伝授する
「タコ釣り体験ツアー」や、夏の風物詩となっている
「干しダコづくり教室」などを予定。自然の恵みや地域の風景を
最大限に生かし、都会からの滞在型観光客増を図る。
グリーン・ツーリズム事業は、これまで有明地区では
見られなかったもので、新たな観光産業の創出を狙う。
また、タコの英語名「オクトパス」を「置くとパス(合格)」と読み、
有田焼(佐賀)など高品位陶磁器の原料になっている天草陶石を
使った合格祈願の置物を製作するほか、地元の森林組合と協力して
木製の絵馬づくりにも乗り出す。毎年10月(オクトーバー)には
有明海沿いでのイベントも計画している。
今年夏にも業種の垣根を越えた協議会を設立し、具体的な取り組みを
決める方針だ。
商工会と旧有明町はこれまで、有明海沿いを走る国道324号を
「タコ街道」と命名したり、街道沿いにタコの巨大モニュメントを
設置したりして「タコの町」を売り出してきた。
だが、まちおこしの効果を一段と高め、継続させるには
「地域全体の理解と協力が不可欠」(商工会)と、新しい構想を打ち出した。
商工会の担当者は「タコによるまちおこしの総仕上げ。
地域の意欲を引き出すきっかけになれば」と話している。
ソース:
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/kumamoto/20060426/20060426_002.shtml