“子どものお菓子”の印象が強いキャラメルが、こだわりのお菓子として人気を集めている。
おなじみのバニラのほか、チョコレートやレモンなど風味も様々で、中には1粒200円という高級品も。
滑らかな口溶けと、優しく口に広がる甘みを楽しんでみては。
キャラメルは、水あめに砂糖、練乳などを加えて煮固めたアメ菓子のこと。板状に仕上げられたものを
四角く切り、1粒ずつ包装されて売られることが多い。
東京都目黒区の菓子店「リュードパッシー」では2003年春から“フランス仕込み”のキャラメルを
取り扱っている。渡仏して菓子づくりを学んだ長島正樹さんが「子どものころ食べたキャラメルは
固くて甘いイメージだと思いますが、フランスで知った柔らかで色々な味のものを紹介したい」と始めた。
バニラの風味が優しい「バニーユ」、レモンの香りを楽しめる「シトロン」、イチゴをちりばめた「フレーズ」、
ほのかに苦い「ショコラ アメール」、コーヒー風味の「キャフェ」の5種類がある。生クリームやバターなどの
材料を厳選し、室温で柔らかさを保つために製造法を工夫しているという。
1粒105円のキャラメルが、1日に1000個売れることも。「幼い日への郷愁と、
目新しいものへの興味が重なって人気を呼んでいるのでは」と話す。
海外の菓子職人によるキャラメルも輸入され、人気を集めている。
日本橋高島屋(東京都中央区)にある「ショコラ・バー パスカル・カフェ」では、フランスの
パスカル・カフェさんが手がけたキャラメルが並ぶ。高級チョコレート店として知られる同店では、
ベネズエラ産のカカオを使ったキャラメル「ショコラ」を買い求める人が目立つ。1粒231円だが、
一度には口に入りきらないほどの大きさが特徴だ。ほかにコーヒー風味など計5種類。
“高級キャラメル”ブームの火つけ役となったのはフランスの菓子職人アンリ・ルルーさん。
塩バターキャラメルが人気。国内に常設店はないが、百貨店などで特別販売があると行列ができるほどだ。
パスカル・カフェの輸入販売元「らぶれ」の井沢知子さんは、飲み物と組み合わせてキャラメルを食べることを
勧める。「コーヒー、紅茶だけでなく、シャンパンやカフェオレなどとも相性が良いですよ。5分でも10分でも
口の中で溶けるまでの時間を楽しんでは」と話している。
元記事:
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20060423gr0d.htm 読売新聞 (
http://www.yomiuri.co.jp/index.htm) 2006年4月23日