長崎市内や時津、長与町などで発行されている季刊の育児情報誌「だっこだっこ」が人気を集めている。
幼稚園などに置くフリーペーパーで、昨年10月に創刊。子育て中の母親6人が育児の合間を縫って取材
から編集、広告取りや配布まで飛び回っている。親の視点を生かした誌面は、子育て奮闘中のパパや
ママの力強い応援団になっている。
創刊号では「子連れでGO!」というコーナーで、子どもと参加できるフラダンス教室や、パン作りや木工作
などができる施設「かっちぇて! ながさき遊ばん場」を紹介。幼稚園の特色を細かくチェックする「幼稚園
みてある記」も好評だ。
12月発行の第2号は、布1枚とリング二つで作ったベビースリングという赤ちゃんをだっこする道具の
作り方を特集。300円で利用でき、親同士、子ども同士が友達になれるフリースペースも紹介した。
編集会議は週2回。新刊発行の1週間後には次号の企画会議に入る。スタッフが企画を持ち寄り、雑談を
交えて5、6回の会議を重ねる。時には子供を連れて取材に行き、参考意見を言ってもらうこともある。
「だっこだっこ」の前身は、93年〜04年1月に発行された育児情報誌「ちゃんぽん倶楽部」。部数減で
休刊に追い込まれたが、読者から復刊の要望が強く、当時編集部にいた浅田さん(44)が編集長となり、
創刊にこぎ着けた。
浅田さん自身、1男2女の母親だ。93年6月に長男を産んだ時には周囲に相談する人もなく、子どもの
行動一つひとつに悩んでいたという。
偶然知った「ちゃんぽん倶楽部」の編集に参加。同じ悩みを持つ母親と知り合い「きちんとしなければ」と
思っていたことも「できなくてもいい」と割り切れるようになったという。
「だっこだっこ」という名前には、生のコミュニケーションを大切にしたいという思いを込めた。全ページ
カラーで、発行部数は休刊前の10倍の1万5千部になった。
浅田さんは「多くの人に届け、親だけでなく、近所のおじさんやおばさん、お兄ちゃんやお姉さんの手の
ぬくもりで子供を育ててあげたい」と話す。
■ソース
http://mytown.asahi.com/nagasaki/news.php?k_id=43000000602160001