◇女性消防士が現場で活躍中 阿南で県内初、昨年末から出動
徳島県では初めてとなる女性消防隊員が、阿南消防署(阿南市辰巳町)に配属された。
岡下さんと四宮さんで、昨年末から実際に火災や事故の現場に出動している。これまでにも
女性の消防団員はいたが、現場で活躍するプロの消防隊員はいなかった。男性と代わりなく
奮闘する二人に、「違和感なく隊に溶け込んでいる」と、同僚の評判も上々だ。
二人は昨年四月に県消防学校(北島町)に入校。放水や救助など、
男性と同じ訓練メニューをこなし、十一月から消防署の現場勤務となった。
岡下さんは既に約十件の火災や交通事故を経験。那賀川町であった住宅火災では、
新庄茂裕隊長とともに燃え盛る建物内部に突入して消火した。四宮さんも車両火災など
三件に出動している。
岡下さんと四宮さんは消防士になった動機を「命にかかわる仕事で責任も大きいが、
やりがいを持ってできる仕事をしたかった」と話す。早く先輩に追いつこうと、訓練にも
熱心に取り組んでいる。
新庄隊長は「やる気があるので、女性であることへの心配はいらない。子供の救命などでは、
女性の方が安心感を与える場合があり、二人ならではの活躍の場がありそうだ」と期待をかける。
県内では一九九二年、板野東部消防組合が初めて女性を消防士として採用。現在、
徳島市消防局と県内三消防組合に計七人いるが、危険物の許認可や広報を
担当する予防課など、事務部門に配属され、女性消防士が火災現場に出ることはなかった。
近年では漫画やドラマの主人公に取り上げられることもある女性消防隊員。
全国消防長会によると、二〇〇四年度末現在、全国で二百七人が活動中だ。
ソース(徳島新聞)
http://www.topics.or.jp/News/news2006021502.html ▽訓練に励む岡下(右)、四宮(左)両消防士
http://www.topics.or.jp/gazou/News/n2006021502.jpg