◇脱サラで讃岐うどん、香川出身男性の店人気
香川県出身の男性が昨秋、脱サラして大分市都町に開いた讃岐うどん専門店が、
本場の味で人気を集めている。店主の木内さんは9年前、保険会社の
管理職として大分に赴任してきたが、人や風土に愛着を深め、「転勤したくない」と退社。
子供時代から打ってきたうどん作りの腕前を生かし、縁もゆかりもなかったこの地で再出発に踏み切った。
店名は「へんろみち」。実家近くには四国霊場八十八番札所・大窪寺があり、
家の前を通るお遍路さんに、手打ちうどんを振る舞うのが地域の習わしだったことにちなんだ。
木内さんは祖父に手ほどきを受け、5歳の時からうどんを打つようになった。
大学卒業後、生命保険会社に就職。西日本各地を回り、大分市に赴任したのは1997年。
自宅は別府市に構えたが、「公衆浴場やガード下の市場など庶民的な雰囲気が気に入った」。
週末は妻の江利子さんと山登りを楽しみ、仕事抜きで付き合ってくれる登山仲間も増えた。
「これだけの友人と巡り合うことはもうないだろう」と転勤を拒否し続け、ついには永住を決意。
店舗探しや内装工事は、木内さんのうどんのファンだった仲間が買って出てくれた。
自慢のうどんは、国産小麦と瀬戸内海の海水塩を使用。生地に圧力をかけては折り曲げる
工程を繰り返し、3日がかりで完成させている。評判は口コミで広がり、最近では昼食時は
いつも満席状態。ゆで上げためんに出し汁をかけて食べる「ぶっかけ」が人気だ。木内さんは
「どこにも負けない名店にしたい」と意欲を燃やしている。
ソース(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/news002.htm ▽讃岐古来のめん作りにこだわる木内さん
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/img/news002_1.jpg