人間の肌や髪などを黒くするメラニン色素を作る酵素「チロシナーゼ」の3次元(立体)
の分子構造を、広島大大学院医歯薬学総合研究科の杉山政則教授らのグループが
世界で初めて解明した。
化学式の表記も可能になり、メラニン色素の生成を妨げる効果的な物質を開発する
ことができるという。
杉山教授らのグループは、抗生物質を作る細菌「放線菌」から大量のチロシナーゼを
取り出し、1000種類以上の溶液に浸して顕微鏡で観察。その結果、アルコールの一種、
ポリエチレングリコールなどの溶液を使うことで結晶を作ることに成功した。
さらに結晶の分子構造を探るため、高輝度光科学研究センターの大型放射光施設
「SPring―8(スプリング・エイト)」(兵庫県佐用町)を使い、チロシナーゼ分子の中心で、
二つの銅イオンがチロシンを変化させていることを確認、銅イオンを運ぶたんぱく質も特定
した。研究成果は米国の生化学会誌(電子版)に掲載された。
大手化粧品メーカーは「美肌はダイエットと並ぶ女性の大きな悩み。その解消に大きく
役立つ画期的な研究成果で、商品開発の参考にしたい」と評価している。
科学 : YOMIURI ONLINE(2006年2月3日15時13分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060203i409.htm スレ立て依頼をいただきました、ありがとうございます