全国で幼い子供や若い女性を狙った殺人事件が相次ぐ中、徳島県内で護身術を教える空手教室が人気を集めている。
護身術を身につけるだけでなく、礼儀作法など精神面の鍛錬やストレス解消にも役立つとあって、
道場では胴着を着て汗を流す小学生や女性の姿が目立ってきた。
極真会館徳島支部の県内十道場のうち、藍住町東中富の藍住道場では道場生約九十人の約七割が小学生、約一割が女性。
同道場は児童の保護者らの要望を受け、今年初めて不審者や暴漢に襲われた時の実践的な護身テクニック、心構えを指導した。
三宅義人支部長(43)が、手を引っ張られたり、背後から抱き付かれたりした時の対処法を説明。
「手を引っ張られたときは急に力を抜いて引っ張らせるなど相手の予想外の行動を取る」
「抱きつかれたら足の急所を踏む」と身ぶり手ぶりで分かりやすく指導した。
昨年、広島県や栃木県、京都府で児童が犠牲になる殺人事件があったこともあり、
小学生の間でも護身への意識は高まっている。徳島文理小五年の大浦萌子さん(11)は
「下校中に不審者に遭遇した友人もいて、いつ危険な目に遭うか分からない。
いざという時は自分の身は自分で守れるよう強くなりたい」と表情を引き締める。
同支部ではここ数年、女性の入門が特に増えているという。
ストーカー犯罪からの自己防衛やストレス解消など門をたたく動機もさまざま。
三年前から道場に通っている吉岡可菜さん(19)は
「日ごろの修練で多少のことには動じない精神面の強さが身についたと思う。
護身術があれば、女性でも逃げる時間は稼げるはず」と話す。
同支部は二十九日午後二時から、徳島市かちどき橋一の本部道場で一般の初心者を対象にした
無料の護身セミナーも予定している。
http://www.topics.or.jp/News/news2006011909.html 護身術を教える空手教室が県内でも人気を集めている
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