体にやさしい食材がずらり。健康的な食生活の実践を目指す「ニッポン食育フェア」
(主催・地域に根ざした食育推進協議会、農山漁村文化協会)が十四日、東京・丸の
内の東京国際フォーラムで開幕した。
同フェアは栄養バランスの良い料理の紹介や、地場産品の特売も行われる体験型
イベントで来場者は「見て、触って、食べて、楽しむ」ことができる。今回は「つなげよう
食の知恵 伝えよう食の技」をテーマに、政府機関や関連団体、学校、企業などが百
のブースを出展。料理評論家の服部幸應氏による講演や、地域に根ざした食生活を
めざす活動のコンクールが行われた。
昼前には、小泉純一郎首相と武部勤自民党幹事長が来場。すでに食事を済ませて
きたという首相だが、会場でおにぎりとイノシシ汁を試食。あっという間にたいらげ、
「このみそ汁ならご飯だけでいい。お昼、食べてこなくても良かったな」と上機嫌な様子だった。
同フェア開始以来三回目となる今回は、国民の健全な心身を維持するため、食育に
関する施策を総合的かつ計画的に推進することをめざす「食育基本法」が昨年七月に
施行されてから、初の開催となる。食に対する関心の高まりを裏づけるように、会場を
昨年の一・五倍に拡張。まいたけなどのきのこ類や山菜を出品した日本特用林産振興
会の大塚さんは、「こういうイベントは産業の活性化につながる」と人の多さに喜ん
でいた。そのほか、“食育ブーム”は企業にとってもビジネスチャンスとばかりにキッコー
マンや山崎製パンが食育の取り組みを紹介。東京ガスは、子供向けの料理教室を開いた。
主催事務局によると、「一般来場者に加え、地方から関連団体の人が、家族とともに
ツアーを組んで見学に来る例が増えている」(農山漁村文化協会の鈴木さん)ため、
初日だけで前回(一万三千人)の一・五倍の人出が見込まれている。開催期間は十五日
まで。入場無料。
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http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200601150015a.nwc