十二月に入ってから、日本列島は真冬並みの寒気に包まれ続けている。
平年を大幅に下回る気温に加え、記録的大雪となった地方も。十七日から十九日
にかけてもこの冬一番の強い寒気が流れ込み、日本海側の広い範囲で大雪になる
恐れがある。この厳しい寒さは一月前半まで続く見通しで、暖冬を予想していた
気象庁は予報の修正を余儀なくされそうだ。
同庁によると、十二月一日から十五日までの平均気温をみると、北日本は平年
に比べ二・〇度下回り、東日本で二・四度低かった。低温傾向は西日本で目立ち、
中国地方では二・八度、四国二・七度、九州北部で二・八度も低かった。
十二月としての積雪記録を更新したのは、北陸、中国地方など山間部を中心に
二十地点を超えた。富山県氷見市では平年の五倍以上の四八センチも積もった。
岐阜県本巣市樽見では一三五センチを記録、すでに平年の年間最大積雪
(七〇センチ)を上回った。
同庁によると、寒さの原因は寒気の南下の長期化だ。北極の寒気は、高緯度に
とどまる蓄積期と中緯度まで下がる放出期を繰り返すが、今シーズンは放出期が
十一月半ばから続いている。放出期は偏西風が蛇行、日本付近で北から南に
流れるため、寒気が南下しやすくなっている。
大雪の原因は、日本海の海面水温が平年より高い上に、まだ下がりきっていない
十二月に強烈な寒気が南下したため、雪雲に水蒸気がより多く供給されたためという。
同庁は十一月二十四日に出した三カ月予報(十二−二月)で気温について
「北日本は平年並み、東、西日本は平年並みか高い」と暖冬を予報していた。
来週以降は寒気の底を脱するが低温傾向は続き、一、二月がかなり高温で
推移しないと、暖冬にはならない見通しだ。
以下略
http://www.sankei.co.jp/news/evening/18iti001.htm