農業人口の減少に歯止めをかけるために、「まずは農業を体験してもらおう」と自治体などが体験農業に力を入れ始めている。
土地を貸し出して栽培技術を伝授するほか、就職先の斡旋(あっせん)まで行うなど、“至れり尽くせり”だ。
対象も定年を迎えた中高年や若者、ニートと幅広い。“体験”が注目を集める背景には、就農したはいいが、
現実を見て、離農する人が後を絶たないこともあるようだ。
「丸々太ったダイコンを見るのが楽しくて」神奈川県愛川町の加藤倉造さん(69)は、町内で畑を耕すのが生きがいだ。
30年以上続けたトラック運送業を辞めた後、昨年から土地を借り受けて、ダイコンやハクサイを作っている。
利用しているのは、同県が県内7カ所で農家から土地を借り受けて進めている「中高年ホームファーマー事業」だ。
平成15年度からスタートしたこの制度では、加入すると、まず100平方メートルの土地が貸与される。
そこで体験研修生として、県央農業改良普及センター員らから栽培技術の指導を受けながら耕作する。
2年目以降は、約500平方メートルの土地が貸し出され、地元農家から本格的なノウハウが学べる仕組みだ。
5年間の体験期間の後は、強制ではないが農家として“自立”することを期待している。
掛かる費用は初年度が1万5000円。今年度は県全体で185人が参加し、「予想していた数字より多い」(県農地課)という。
愛知県豊田市でも昨年4月から就農研修施設「農ライフ創生センター」を立ち上げた。
中には「担い手コース」と銘打ち、農業の“即戦力”を養成するカリキュラムを加えた。
背景にあるのは、団塊の世代が大量退職する、いわゆる「2007年問題」。
同市には自動車関連の工場が多数あり、今後、毎年3000人ずつの退職が見込まれている。
「彼らは、まだまだ“戦力”となりうる。生きがいを提供すると同時に、農業に人を呼び込みたい」(同センター)
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http://www.sankei.co.jp/news/051205/sha059.htm 関連スレ
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