飲み水には「不適合」とされていた比良山系の「湧(わ)き水」の水質が回復していることが、滋賀県
志賀町の登山グループの調査で分かった。7カ所の湧き水のうち、6カ所からは大腸菌群が検出されず、
「適合」の判定を受けた。比良索道(リフトとゴンドラ)の閉鎖で登山客が減ったことなどが理由とみられる
が、グループは「琵琶湖の水源に関心を持ってもらうためにも、調査を続けたい」としている。
調査したのは県勤労者山岳連盟の比良雪稜会(西村高行会長)。2000年から、大津市や志賀町に
またがる山系の権現山栗原登山口や打見山などの湧き水を年1回採取し、保健所に細菌や水素イオン
指数など11項目の検査を依頼している。
(中略)
登山者は▽昨年3月の比良索道閉鎖で登山客が減った▽一昨年の大雪で浄化された−などと推測し、
同会も「偶然、検出されなかっただけかもしれないが、複数の個所で同時に検出されなくなったのには
何か理由があるはず」としている。登山者が安心して飲める水を目指して、同会は、山で極力用を足さ
ないことやごみの持ち帰りなど、水源を守るためのマナー向上を呼び掛けている。
京都新聞 電子版 2005年11月21日
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