今秋収穫したサツマイモを使って造った「新焼酎」の人気が高まっている。
「焼酎ヌーボー」とも呼ばれ、ワインのボージョレ・ヌーボーと同様にできたてを味わうもの。
今年のイモ焼酎の出来栄えを占う一本として飲む“通”が増えている。
東京・丸の内の焼酎専門店「Sho‐Chu AUTHORITY 東京駅店」の店頭には、
「焼酎ヌーボー販売開始!」の張り紙がされ、鹿児島、宮崎産を中心に新焼酎約20銘柄が並ぶ。
イモ焼酎は、通常、秋に収穫されたサツマイモで仕込み、3か月から1年熟成させて味を落ち着かせる。
まろやかな味にするため、古酒とブレンドすることも多い。
しかし、新焼酎は、1、2か月など短い期間、熟成させただけで出荷。蒸留したてのため、イモの香りや甘みがより堪能できる。
その年に収穫されたブドウで醸造し、いち早く楽しむワインの新酒と同じ感覚だ。大量生産ではなく、出回る時期はほぼ年内いっぱいという。
同店では、9月末から新焼酎の販売を始めている。価格は900ミリ・リットルで900〜1200円台、
1800ミリ・リットルで1700〜2000円台。通常の焼酎と同じくらいの価格設定だが、
中には、蒸留の最初にわずかに取れる「初留取り」と呼ばれる香り豊かでアルコール度の高い部分を味わう
500ミリ・リットルで3150円の商品も。
購入層は年配男性から若いOLまでと幅広い。奥村真也店長は「日ごろ飲んでいるものと飲み比べたり、
寝かせた後の味を想像して楽しんでみては」と提案する。飲み方はロックがお薦めという。
初めて新焼酎を買うという東京都内の会社員(60)は「珍しいので飲むのが待ち遠しい」。
もともと新焼酎は、鹿児島や宮崎などの産地で飲まれていた。
「本坊酒造」(本社・鹿児島市)によると、「今年のイモ焼酎の仕上がりを占う意味もあり、昔から飲んでいる」という。
東京などでも買えるようになったのは、ここ2、3年のこと。
「サントリー」(本社・大阪市)も、3年前から販売を始め、年々出荷数を増やしている。
同社広報部によると「九州限定の文化だったものが、全国に拡大しつつあり、売れ行きは上々」という。
焼酎アドバイザーの葉石かおりさんは「口あたりが若々しくて荒々しい感じ。
焼酎ヌーボーはまだあまり知られていないが、ワインのように、今後浸透していくのでは」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20051120gr01.htm 関連板
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