全国の特産品を注文し自宅に届けてもらう「お取り寄せ」ブームに伴い、石川県内の菓子や漬物などの
人気が高まり、とりわけ県外からの引き合いが急増している。季節物の和菓子「福梅」もそのうちの一つで、
「早く食べたい」という声が多いため、例年より製造・発売を前倒しする和菓子店も現れた。北陸の名品を
扱うインターネット通販サイトでは、県外からの注文が八割を占めるなど、石川の味覚に熱い視線が寄せ
られている。
森八(金沢市)は昨年から、金沢で伝統的に「新春の菓子」として親しまれてきた福梅の発売を十日早め、
今月二十日に始めた。正月に福梅を食べることにこだわらない県外の在住者から早めの注文が増えている
ことが一因。県外客の注文は四、五年前の約二倍に伸びているといい、今年は県外からの注文は千二百
件を超えると見積もっている。今年は四十九万個と、昨年より一万個増産する。
金沢ケーブルテレビネット(同市)が今年六月に運営を始めた、北陸の名産品を扱うインターネット通販の
ウェブサイト「金沢楽座」やインターネットプロバイダーのネスク(同市)が運営する「香林坊モール」でも県外
からの注文が目立つ。金沢楽座は、日本最大級の通販ショッピングサイト「楽天市場」や「ヤフーショッピング」
に出店、先月には携帯サイトがiモード全国メニューの公式サイトに採用されたこともあり、県外からの注文
は右肩上がりが続く。
八割を占める県外客からの注文のうち、特に「のとモンブラン大福」や「五郎島金時プリン」など商品名
から石川産と分かりやすいものが人気。また歳暮商戦が本格化する中、「じぶ煮セット」「かぶらずし」も
注文が増え始めている。
四十萬谷本舗(同市)もかぶらずしを中心に県外からの注文が五年ほど前から二、三割伸びている。
二度、三度と繰り返し注文する人も多い。
森八の中宮嘉裕社長は「ネット社会の中で、地域の名産品も全国レベルの知名度を得て販路を広げる
ことが可能になっている」と話した。
北國新聞社2005年11月18日
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20051118004.htm スレ立て依頼をいただきました、ありがとうございます