タイのプーケットの海岸で寝そべっていると、隣で座っていたタイのおじさんが何やらコリコリ
美味そうに食べている。
なんすか、それ? と尋ねてみるとサットーとかいうタイ南部特産の豆なのだそうだ。
おじさんは気前よく、お前も食うか、と少し分けてくれた。タイの辛?いソースにつけて食べると、
何とも滋味深い味。懐かしいような、何とも言えない独特の味。敢えて言えば空豆に似ているかな。
美味いっすね、と世辞を言うと、おじさんはニヤッと笑った。
サットー豆は、知る人ぞ知る、珍味な食材なのだそうだ。プーケットやタイ南部の人は、料理に入れたり、
生でも食べる。時にはさやごとボリボリいく。ちょっと青臭いような苦みが癖になるとも聞く。
日本ではおそらくここだけだろうと言われる、東京は杉並区のタイ料理レストラン「ピッキーヌ」のマスターに、
このサットー豆の魅力について尋ねてみた。
「食べてみないと分かりません」
この分かりやすいコメントを押し頂いても、なおしつこく聞いてみた。
「独特の風味がありましてね。うちではレッドカレーに使っていますが、美味しいと評判です。
週に一度は食べないと収まらないというお客さんもいらっしゃいますよ」
なるほど。かなり魅力的なのだ。
タイ人の友人に聞いたところによると、サットーは山の中に自生していたりして、あまり市場等で見かけることは無かったそうだ。
時々野菜売りのおじさんが屋台で売っていたりする。しかし家庭では、カレーに入れたり、鶏肉や豚肉等と炒め物にしたり、
結構普通に食べられているとのこと。
そしてタイの友人は更に続けた。
サットーは悪魔の匂いの豆とも言われ、その匂いはすごいのだ、と言う。
しかし私が食べた時は、別に匂いはきつくなかった。悪魔でも何でも無かったように思うが。はて。
実は食べた後、体の中から出てくる匂いがすごいのだそうだ。つまり、翌日のおトイレがすごいことになる。
あっ! そういえば! 身に覚えがある。サットーを食べた翌日、トイレがあまりにも臭いので、消臭スプレーを撒き散らかしたのだった。
サットーをくれたおじさんは、このことを予測して笑ったのだったのだ。くそっ。
しかしタイにはいろんな珍味があるもんだ。「美味いものには匂いあり」のことわざを教訓としよう。
(チン・ぺーぺー)
※写真
自生するサットー豆
http://image.excite.co.jp/feed/news/extnews/extnews_satto1112.jpg ■ソース
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091131525828.html ※依頼ありました。
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/femnewsplus/1121820549/347