顔にあざや傷のある人たちで作る特定非営利活動法人(NPO法人)「ユニークフェイス」が、
「カモフラージュメイク」の専門家を育てる事業に乗り出した。
ユニークフェイスは、フリージャーナリストで顔に単純性血管腫(しゅ)(赤あざ)がある石井政之さん(40)
が1999年に設立。顔にあざや腫瘍(しゅよう)、けが、やけどの跡などがある人を中心に、全国に約150人
の会員がおり、情報交換や啓発に取り組んでいる。
顔のあざや傷跡を隠す化粧は、「カモフラージュメイク」「リハビリメイク」などと呼ばれ、一部の医療機関
やメークサロンなどで、専用化粧品の販売や化粧法の指導を行っている。しかし、「心理面での配慮に
欠ける」「希望を聞いてくれない」など利用者にとっては不満も多い。
ユニークフェイスが、サービスを受けたことのある会員を対象に聞いたところ、「『もっとひどい人をメーク
したことがある』と言われた」「(もの珍しそうに)しげしげと見る」など担当者の言動に傷ついたという声が
集まり、技術の未熟さも指摘された。
そこで、「利用者の意見が反映される仕組みを作ろう」と、今秋から専門家の育成事業を本格的に開始。
10月から行っている少人数形式の連続講座では、メーキャップアーティストらが当事者の心理やニーズを
学んでいる。今後は、専門学校での出張授業や、会員をモデルとして派遣するなどの事業に取り組む。
事務局長の外川浩子さん(38)は「顔にあざや傷がある人は、国内で80万人余りいると見られます。
『カモフラージュメイク』が、ビジネスとして成り立つことを示し、普及とサービスの向上を進めたい」と
意気込んでいる。
(2005年11月14日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20051114ik09.htm スレ立て依頼をいただきました、ありがとうございます