シミュレーションなどを活用した教育活動、教材開発を研究する「日本シミュレーション&ゲーミング学会
授業と教材研究部会」が4日、都内で開かれ、「経済教育とシミュレーション&ゲーミング」をテーマに実践報告、
シンポジウムが行われた。
経済教育については、今年3月に金融庁が有識者による「金融経済教育懇談会」を設置したほか、7月には
内閣府が「経済教育サミット」を開催、文部科学省がキャリア教育の重点的な支援を決めるなど、3省庁が推進
している。
「教材研究部会」では、以前から経済教育に関するシミュレーションゲーム教材についての実践発表が行われ
ており、この日も参加者から「経済教育にシミュレーションは効果的」との声があがった。
「消費者教育センター」の中川壮一・副主任研究員がボードゲーム「どんぐりマーケット」、東京証券取引所証券
広報部の石山晴美さんが「株式学習ゲーム」、教材開発の「アントルビーンズ社」の彌島康朗社長が「シミュレー
ション!宅配便経営」などを紹介した。NPO「アントレプレナーシップ開発センター」の原田紀久子さん、ゲーム
デザイナーで中央学院大学講師の網代剛さんが教材開発と実践の報告をした。
「どんぐりマーケット」は、中学生向けの教材で、3人〜10人で行い、1ゲーム約2時間かかる。森でどんぐりを
集めて、貯金したり、冬に備えて保険に入ったりする。「ぶな株」「くるみ株」などをマーケットで売買することもできる。
サイコロを振って天候を決め、天候によってマーケットが変動する。中川研究員は「経済的な考え方・見方をゲーム
をしながら身につけることがねらい」と話す。教材として販売はしていないが、中学校教員を対象に、実践モニターを
募集している。
「株式学習ゲーム」は、東京証券取引所が1995年から導入している中高生向けの教材で、昨年までに1300校
以上が授業を行った。3、4人でチームを組み、仮想の所持金1000万円を使って、現実の株価に基づいた株式売買
を体験する。石山さんは「シミュレーションだが、現実の株価を使うことで、実体験に近づけている。誰も正解を知らない
問題に取り組むことで、自分で情報を得て、自分で決定するプロセスを学んでほしい」と話した。
つづきはこちらで 毎日新聞 2005年9月6日 18時26分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20050907k0000m040024000c.html 「どんぐりマーケット」
http://www.consumer-education.jp/DMG/index.html 「株式学習ゲーム」
http://www.skc.or.jp/edu/game.html 「シミュレーション!宅配便経営」
http://www.kigyokakyoiku.com/