和菓子に使われる「小倉あん」発祥の地とされる京都市右京区嵯峨の小倉山のふもとで、この夏、
小倉あん用の小豆栽培の復活を試みる計画が始まった。
京都の和菓子店や雑穀店の経営者らが発起人となり、小倉山近くに畑を借りて栽培に乗り出した。
今後、京都大との産学連携で小豆の味や品質を追求し、将来は小倉産小豆で小倉あんや和菓子を作る構想だ。
小倉あんは平安時代初期の820年ごろ、小倉の里の和三郎が初めて作ったとされる。
和三郎は、空海が唐から日本に持ち帰った小豆を小倉で栽培。
当時は貴重だった砂糖を使って小豆を煮て御所に献上したという。
1300年以降、現在の亀岡市など丹波地方に小豆栽培が広まり、「京都大納言」や「丹波大納言」の愛称で
親しまれるようになった一方で、小倉周辺での栽培は衰退。
今は、こしあんと粒あんを混ぜた「小倉あん」の名称だけが残っている。
今回は、「京都大納言」の中でも最高級品で、昔ながらの俵形の形や味が伝えられているという
亀岡市馬路産の小豆を種に使用し、右京区嵯峨鳥居本の農地(約200平方メートル)で7月に栽培を始めた。
京都大農学部と連携。味や皮の柔らかさ、形など品種を追求、統一していく。
将来は小倉産小豆を「小倉大納言」として名付け、栽培面積を広げる方針で、栽培に協力できる農家や市民を募っている。
(一部省略、問い合わせ先等詳細は元記事で)
元記事:
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005081200099&genre=G1&area=K1H 京都新聞 (
http://www.kyoto-np.co.jp/) 2005年8月12日14時50分