地元で活躍するローカルヒーローが元気だ。「遊びは子供の仕事だぜ!」を決め
ゼリフに、勉強を押しつける悪のエリート軍団と戦う「オモチャキッド」。
種子島を舞台にした3人組の「離島戦隊タネガシマン」−−。キッドは全国でも
珍しくテレビ番組を持ち、結成6年目のタネガシマンは00年以降に登場した
九州のローカルヒーローでは先駆的な存在で、息の長い活動を続けている。
◇遊びは子供の仕事!!−−オモチャキッド
「世の中は競争社会だ。勉強しろ!」。子供たちの遊び場に突如現れ、遊具
を奪う悪のエリート「プリンス・ガ・リベーン」。子供たちはあっという間に、
ガリ勉メガネ姿に変えられてしまう。そこへオモチャキッドが登場。「キッド
フラフープ」を高速で回転すると、ガ・リベーンたちは目が回って卒倒し、
「ビッグメンコ」の強風でもひっくり返る。「遊びは子供の仕事だぜ!」。
最後は決めゼリフとともに飛び去っていく。
番組は隔週火曜の午後3時50分から5分間、民放で放映中。イベント企画会社
「アドベンチャー」(鹿児島市)代表、外山さん(35)が2年前に考案した。
「カード集めなどにはない、体を使って遊ぶ楽しさを伝えたい」と話す。
こだわったのは「コンセプトの明確さ」。テーマを「おもちゃ=遊び」の1点に絞り、
ヒーローも1人。「造形デザインからギャグまで、スタッフの意識が高く」、最近は
スーパーなどで月5、6回あるショーにファンが群がる。「キッドが、おもちゃを
通じて人と人がつながり合う懸け橋になれば」
◇島の文化を大切に−−タネガシマン
種子島の人々の郷土愛をぶち壊す「ジャアスロウ帝国」の怪人は、島の伝統をばかにする。
「じゃあすろう(やっつけるぞ)」「じゃばっちぇ(だけど)」などの方言を「そんなダサイ言葉
使えるか」となじる。立ち向かうのは、島の伝説の創造主、雄龍雌龍(おたつめたつ)の神に命を
受けた3人の「離島戦隊タネガシマン」。「何を言う! よいらーいきー(みんなで仲良く)にやろう」。
島の伝統舞踊「アッチャメ」をまねたアッチャメキックで怪人を成敗する。中種子町の青年団や
役場職員らが99年、「田舎でも自分たちなりに楽しいことをやろう」と「種子島アクションクラブ」
を結成。島の文化をテーマに大人の関心を引き、アクションを工夫して子供も魅了する。夏祭りや
自治体イベントなどで月1回ほど活動する。「親子で島の文化を見直し、もっと地元に自信を持ってほしい」
と同クラブの高磯さん(37)。年寄りから子供まで広い層への浸透が、6年目を迎えても衰えない人気
につながっている。
ソースは
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/news/20050701ddlk46040339000c.html