京土産を代表する生八ッ橋業界で、看板娘対決がぼっ発した。
井筒八ッ橋本舗(本店・東山区)のマスコット人形「夕子さん」が店頭に初登場。約30年前にデビューした「おたべ」(本社・南区)のマスコット人形「おたべちゃん」と競い合っている。三強の一角、聖護院八ッ橋総本店(本店・左京区)は、いまのところ静観の構えだ。
井筒八ッ橋の「夕子さん」は、主力商品の生八ッ橋「夕子」のキャラクター。同商品は74年、水上勉氏の代表作「五番町夕霧楼」のヒロイン夕子にちなんで命名し、以前から箱には「夕子さん」が印刷してある。
創業200年を機にキャラクターを前面に親近感を高める戦略に乗り出し、身長約150センチの人形を直営5店に設置した。
大きな目に長いまつげが印象的で、桃色の着物をまとっている。
レコーダーを内蔵し、店頭で「おこしやす。夕子どす」と明るい声で自己紹介している。プロフィルは「本店のある東山生まれの京娘。
年齢は明かせないが、お茶とお花の花嫁修業中」(同社)という。
一方、72年から店頭に座り続ける「おたべちゃん」人形(高さ約40センチ)。生八ッ橋を乗せた盆を手に、首を振りながら「おたべやす」と勧める。
しとやかに見えるように伏目がちで、おちょぼ口に仕立てた古風な顔立ちだ。同社によると「京都生まれの16歳の舞妓さん。着物にあこがれて舞妓になった」という創作プロフィールで、桜柄の着物を着こなしている。
譲ってほしいと申し出る外国人観光客もいる人気ぶりで、新たなライバルの出現にも「愛くるしさでは負けない」(社長室)と自信を強調する。
にわかに浮上した「京美人対決」に競合店の聖護院八ッ橋は「静かに見守りたい」(営業部)という。
同社の生八ッ橋は商品名が「聖(ひじり)」。聖には高僧という意味があり、「さすがにキャラクターになりにくい」「高僧だけに達観している」との声もある。
ソース:京都新聞(yahoo)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050412-00000019-kyt-l26