鳴き声やふん尿のにおいなどをめぐるトラブルが相次ぐ野良猫について、神戸市は
二〇〇五年度から、地域でえさをやりながら避妊手術などをして適正に管理する「地域猫
制度」を導入する。野良猫の寿命は三、四年といわれ、駆除せずに共生しながら数を減ら
していくのが特徴で、近畿の自治体では初の試み。同市は「住民だけでなく、猫にとっても
最善の策」としている。
〇三年度、市に寄せられた猫の苦情は四百五十四件。市が引き取った飼い主不明の
猫も年間約三千匹といい、野良猫にえさをやる人と、被害に悩む住民とのトラブルも起き
ている。
このため同制度では、“愛猫”“嫌猫”両派の住民でワークショップを開き、地域にすみ
ついた猫のえさやりの場所や時間などをルール化。その一方で避妊手術などで繁殖を
抑えながら、自然死によって猫の数を減らしていく。
制度の導入に合わせて市は地域猫の避妊去勢手術費の助成を始めるほか、民間の
保護グループも手術のための一時捕獲などに協力する。〇五年度は五カ所ほどをモデル
地区に指定する。
市は〇二年度に同市中央区の雲中地区で試験的に地域猫を導入。住民啓発や避妊
手術などをした結果、地区内に約五十匹いた野良猫がほぼ三割減となり、住民からの
苦情も大幅に減ったという。
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http://www.kobe-np.co.jp/chiiki/kobe05/0302kb23500.html 神戸新聞社 2005/03/02