★北大の倒木ポプラ、チェンバロに…完成後は演奏会も
昨年9月の台風18号で多数倒れ、再生作業が進む北海道大学(札幌市北区)の
ポプラ並木の倒木が、バロック音楽で使われる鍵盤(けんばん)楽器チェンバロに
生まれ変わることになった。
北大は、並木の記憶が美しい音色でよみがえると期待し、完成後は記念演奏会を
開くことも検討している。
チェンバロはピアノの前身で、16―18世紀のヨーロッパでは、外側の素材と
してポプラが使われた。
これを知る学外の音楽史研究家から、「倒れたポプラを使ってはどうか」と北大
に打診があり、並木の再生・活用に取り組む農学部の平井卓郎教授らが、埼玉県滑
川町のチェンバロ製作家、横田誠三さんらに依頼した。
ポプラは、台風で51本のうち19本が倒れ、8本が傾いた。北大は昨年10
月、倒木のうち、状態のいい7本(直径80センチ、長さ3メートル)を提供し、
北海道旭川市内の製材会社で加工したところ、楽器用の材料には不向きな倒木から
「奇跡的に」(横田さん)チェンバロ3台分の材料がとれた。春の雪解け後に乾燥
させてから、埼玉で製作に取りかかるという。
乾燥させたポプラの状態を見ながら慎重に製作を進めるため、完成には1年以上
かかる。チェンバロを支える足の部分にも、この台風で倒れた北大構内のニレを使う。
価格は輸送費を含めて1台200万円程度になりそう。北大は、「何とか1台を
購入し、倒れてから2年後の2006年9月には、コンサートを中心とした記念イ
ベントを開きたい」と完成を心待ちにする。
一方、ポプラ並木をよみがえらせようと、北大が2000万円を目標に「再生支
援金」寄付を募ると、昨年12月末現在で全国から、約4300件2477万円が
寄せられた。
これまでに、倒れたうち2本が植え直され、今後もこの浄財を生かし、春には、
倒木からとった苗木を植えるなどの再生事業が続けられる。
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読売新聞:
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050117i316.htm