【東京都】給食費を前払いに、未納なら打ち切り…定時制都立高

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東京都立の定時制高校で給食費の滞納が目立っているため、都教育庁は、
4月から給食費を前払い方式とし、未納者には原則として給食を提供しない
方針を決めた。滞納者の割合は各校でまちまちだが、1―3割程度に上ると
みられる。同庁では「払っている生徒との間で公平を期すためのやむを得ない措置」
と説明しているが、現場は「家計が苦しい生徒も多い」と複雑な表情を見せている。
都教育庁は現在、定時制高校94校のすべてで給食を実施しており、生徒計約1万
1200人のうち、8割強の約9300人が給食を食べている。定時制の場合、
授業は通常夕方から始まるため、多くの生徒にとって給食は「夕食」となる。
システムは予約制の後払いで、費用は1食300―390円程度と低めに抑えられている。
同庁では、各校から滞納者への対応に苦慮しているとの声が相次いだこともあり、
昨秋、検討会議を設置。いくつかの高校から事情を聞くなどしたところ、滞納者が
1割を超える学校が多いという実態が明らかになった。滞納者が3割以上に達し、
業者への材料費支払いが滞った高校もあったという。定時制94校の給食費は総額で
年間7億円程度。このため、滞納総額は少なくとも年間数千万円規模に上るとみられる。
こうしたことから、同庁では、費用を前払いとし、払わない生徒には給食の提供を
停止せざるを得ないと判断。新年度から実施する方針を、都立のすべての定時制高校長
に通知した。この方針に対し、ある高校では「母子家庭など経済的に苦しい家庭の
生徒が滞納者の多くを占めている」と打ち明ける。この高校では督促状を送ったり、
職員が家庭訪問したりして徴収に努めているが、効果は芳しくない。ただ「少しぐらい
滞納しても気にしない人もいる」という指摘もあり、家計の苦しさばかりが滞納の理由
というわけでもなさそうだ。 給食費の滞納は近年、公立小中学校でも問題化している。
仙台市では、昨年2月時点で3か月以上の滞納が1500件以上、計約7000万円に
上ったという。東京都葛飾区でも2003年度の滞納額が4年前の倍近い約1100万円
に急増した。岩手県滝沢村では昨年5月、督促に応じない5世帯について、村が
「財産差し押さえの仮執行宣言」を盛岡簡裁に申し立てる事態となり、現在もまだ解決
していないという。

ソースは
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050110it03.htm