政府から運営資金を受けているチャリティー団体が、シングル・マザーを対象
に「海外のシングル・マザーとの交流」というふれこみで、税金から必要経費を
すべて支出した1泊2日のフランス旅行を実施していたことが明らかになった。
ケント州に本部を置くチャリティー団体「Home-Start Canterbury and Coastal」
は、政府の福祉予算の一部を運営資金として提供されているが、この資金を
使って、過去2年間に2回にわたって、シングル・マザーとその子供たちを
対象にフランスのノルマンディー地方への旅行を実施。このうち、今年3月
に催された1泊2日の旅行では、大人20人とその子供たちが通訳と共に、
フェリーでフランスに渡り、ウィモローのホステルで一夜を過ごした後、翌日
は現地の片親家庭と懇談。ブーローニュの町でショッピングを楽しみ、
水族館を訪れてからまたフェリーで帰国したという。
この時に使われた交通費や宿泊費をはじめ、レストランの食事代から
水族館の入場料に至るまで、すべての経費は税金から支出したとされ、
パスポートが必要な者にはその申請料も税金で負担されたという。
同団体ではこの旅行の目的を「同じ境遇にある外国の家庭から、自分の
抱えている問題への対処法を学ぶ」とし、シングル・マザー同士の国際交流
と銘打っている。この計画の延長線上には、フランスのシングル・マザーを
同様に英国に招待するという案もあったとされているが、このような国際交流
事業は、現在では資金が枯渇したために打ち切ったとしている。
しかし、地元カンタベリーの保守党議員や、その他の家族支援団体などからは、
「わざわざ税金を使って、家庭問題への対処法を学ばせるためにシングル・マザー
を海外に連れて行かなくても、多くの母親は家族や友人、地域社会からの支援を
受ける機会が十分にある」とし、このような計画を非難する声が聞かれている。
おそーす
http://www.japanjournals.com/dailynews/041005/news041005_3.html