出版・メディア業界は、中国でも開放が最も遅れている分野だと
言われている。そんな同業界にも近年、改革の波が押し寄せてきた。
昨年5月には出版物の小売が、今年12月1日からは卸売が外資に
開放される。海外の出版大手が中国市場進出を狙う中、ポプラ社が
先月、日系企業としては初めて書籍・新聞・雑誌小売の合弁企業を設立した。
中国の市場で、絵本というと児童書の中でも未知の分野に属する
と言える。同公司の早川晋策・営業部長によると、「中国の親は子ども
の教材費や知識啓蒙ものにはお金をかけるが、絵本にはなかなか
お金を出そうとしない」。子ども向け読み物と言えば、毎年のように繰り
返し出版される「水滸伝」や「紅楼夢」、アンデルセンといった古典や名作
などが中心で、創作絵本がすんなり受け入れられる市場の基盤が無いという。
立ちふさがるのは体制の違いだけではない。絵本に対する親の意識
にも違いがある。「1冊10元が、親が子どもに本を買うか否かのボーダー
ライン」との現状から、同社はペーパーカバーで10元以下、ハードカバー
でも15元前後という低価格に設定。さらに、親が購入することに意義を
感じるられる――例えば「色、形、体の部分の名称を覚えられる」――
といった認識絵本などを組み入れる工夫も必要だという。絵本が子どもの
想像力を豊かにするという意識はまだ根付いていない。まずは絵本の
持つ意義を比較的容易に受け入れられる中・高所得層の母親から、
絵本文化の浸透を図る。
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