■ [ファッション][Tシャツ] あるブランドに関する一連の出来事の顛末
某巨大掲示板でも議論になっているようなので、私と某服飾ブランドとの間で何
が起きて、その後どうなったのか、ということを書いておく(あ、ちなみに私は
某巨大掲示板には書き込みしておりません)。なお、以下の文章によってそのブ
ランドへの風評被害が及ぶのを防ぐため、以下ではブランド名をXとさせて頂く。
また現在私とXとの間には何の問題も無いことを明記しておく。
まず、Xは通販サイトを開いており、ここで商品に使用している生地のサンプルを
配布している。これを希望する者は住所/氏名/電話番号などをXに対してメールす
る必要がある。ここで、サイトにはサンプル生地の配布に関して条件があること
はどこにも記述されていない。
しばらくしてXから返信メールが届くのだが、ここで初めてサンプル生地の配布に
は複数の条件があることが示される。本当はそのメールを全文引用するのが一番
正確なのだが、やはりマナー違反かと思うので、私による要約でご容赦頂きたい。
その条件とは
・サンプル生地を受け取った場合、必ず感想をXに伝えること。
・サンプル生地の配布は商品の購入が前提となっていること
・これを守れない客に対しては今後一切取引を行わない
・これを守れない客の個人情報を公開することがある(その場合事前連絡がある)
というものである。これらの条件はイタズラ防止など、過去の様々な経緯から加
えられたものらしく、これらの条件に同意しないと実はサンプルが貰えないこと
になっているのだった。
私は過去このような内容(ペナルティとしての個人情報の公開)のメールを読ん
だことがなく、かなりショッキングであった。また私が覚えた違和感は
・サンプルとは商品購入の判断材料のはずで、購入が前提となるのはおかしいのではないか
・事前に連絡があるとはいえ、Xが客の個人情報を公開する権利があるのか
ということで、さらに感情的には
何かヤバいサイトに自分の個人情報を軽率にも教えてしまった。何かアブない団体と関わってしまった。
ということがあった。この時点ではサンプルの授受の有無に関わらず客の個人情報がXに渡る仕組みになっていたのである。
で、とりあえず私は「条件に同意できないのでサンプル生地の請求はキャンセル
とさせて頂く」といった旨のメールをX側に送信した。その後、店側による客の個
人情報の公開が法律的に許されるものなのか否かを調べた。この行為の違法性を
指摘できれば自分を守れると考えたからである。いきなり法律面に走るのは大袈
裟と思われるかもしれないが、「ペナルティとしての個人情報公開」という考え
方が私にとってはそれぐらい衝撃的だったのだ。
まずは日本通販教会というところに問い合わせてみた。すると担当者の方曰く、
法律的な是非については経済産業省に問い合わせて欲しいとのことであった(商
品の購入を前提としたサンプル配布という方法論についてはやはり首を傾げてお
られたが)。
よって今度は経済産業省に問い合わせたところ、通信販売の法律的基盤となる
「特定商取引法」については経済産業省の所管であるが、「個人情報保護法」は
内閣府の所管であり、また「個人情報保護法」の試行は来年度からなので、現時
点での個人情報保護に関しては弁護士に相談された方が良いとのことであった。
一方「特定商取引法」からXの方法論を見た場合、そもそもサンプル生地の配布に
は金銭の授受が伴っておらず、したがって「特定商取引法」の範囲外であるとの
ことであった。担当者の方にXのサイトのURLもお伝えして内容に不備が無いかチェッ
クして頂いたが、大きな問題点は見出されなかったようである。というわけで、
法律的な観点から見て、Xの方法論に関して違法性を見い出すことは出来なかった。
こういった経緯をを感情的な表現も交えてこの日記に書いたところ、いくつかの
検索エンジンにHITしたようで、Xの顧客がX側にその事を伝えたらしい(Xの優良
顧客や支持者からは私の日記が大層酷いものに見えたのだそうだ)。で、Xの担当
者の方が日記の内容から筆者が私であることを類推し、サンプル請求時にメール
で連絡した私の電話番号に電話を掛けてきた。担当者の方は誠実な人物に思われ、
また電話でいろいろと話をして納得する部分もあったので、とりあえずXに関する
日記は全て削除した。日記の内容にクレームが付いたからといって全文削除して
しまったことについてはやや腑に落ちないところもあるが、Xの方でサンプル生地
配布の方法論を見直される、とのことだったので、それなら削除するのが賢明な
ことに思えた。
私の削除する前の日記をご覧になって、Xについてネガティブなイメージを持たれ
た方々には、そのようなことはない、責任者の方は誠実な方でした、安心してXの
通販をご利用下さい、と申し上げておく(もちろん通販ですから自己責任が必要
なことは言うまでもありませんが)。あと「商品購入が前提のサンプル」の是非
についてはXとしては商品購入時にカラーを選択する際の色見本の意味合いが強い。
PCの環境によっては色の見え方が変わってくるから
ということなのだそうだ。
最後になるが、日記の内容から巡り巡ってX側から私に直接電話が掛かってきたこ
とにはやはり若干のショックを覚えたことは付け加えておく。これが悪徳業者で
あったなら、私の個人情報に加えて、過去の日記の内容から私の趣味・嗜好が全
て筒抜けとなってしまうからだ。