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ノーブランドさん:
【産経抄】 [1998年09月19日 東京朝刊]
北朝鮮のミサイルは失敗した人工衛星だったという見方がある。
しかしかりにそうであっても、隣近所に何の事前通告もなく、
旅客機や漁船を危険にさらした北の国際的な非常識さには全く変わりもない
▼そしてまた日本の安全保障上の脅威についても、
何ら軽減するところはない。状況は一つも変更がないのである。
それはともかく、いま伝えられている反応のなかでよくわからないことがある。
この問題で在日朝鮮人団体の民族学校が脅迫や嫌がらせを受けている
というニュースだ
▼それが事実なら、全く筋違いの許し難いこと。
何の罪もない子どもたちへいじめや妨害があるとすれば、
日本人としても大いに恥ずかしい。しかし不思議なのは、“事件”は
朝鮮総連の調べだけで、警察への届け出がないことである
▼届け出がない以上、警察としても捜査や取り締まりのしようもない。
手のつけようがないというのである。日本の警察なんか信用してないのだ
といわれればそれまでだが、これは日本という社会の名誉と自省のために
ももっとオープンにしてもらいたい
▼似たようなことは北朝鮮食糧支援にもあり、東京で予定されていた
チャリティーコンサート(実行委員長・吉田康彦埼玉大教授)が
脅迫や嫌がらせで中止になったという。大きく報じた新聞があった。
しかしあの北朝鮮建国五十周年のテレビを見た人なら、みな首をかしげただろう
▼参加百万人という色つやもいい人びとのマスゲームは何を意味しているのか。
戦車やミサイルを連ねた異様な軍事パレードは何を語っているのか。
食糧支援とやらのチャリティーコンサートに疑問と反発を抱く人がいても
当然なのである。